2026.09.07
第5話―安心でつなぐ住まいのバトン―
家を売る理由は、人によって本当に違います。
子どもが独立し、戸建てからマンションへ住み替える方。
親から相続した実家を売却する方。
離婚や転勤、住宅ローンなどの事情で家を手放す方。
長年暮らした家を離れ、新しい場所で生活を始める方。
同じ「不動産売却」でも、その背景は一つとして同じではありません。
だから私は、売却を依頼されたとき、
「その家が、これまでどんな役割を果たしてきたのか」
ということも知りたいと思っています。
どんな暮らしをしてきたのか。
どこを気に入っていたのか。
そして、どんな思いで手放すことを決めたのか。
査定とは直接関係のない話になることもあります。
それでもいいのです。
ただし、その思いを買主様に押し付けるつもりもありません。
買主様には、買主様の人生があります。
購入後に大きくリフォームするかもしれません。庭も、部屋の使い方も変わるかもしれません。
それでいいと思っています。
なぜなら、その家はそこで、次の役割を始めるからです。
売主様やご家族の生活を支えてきた家が、今度は買主様やそのご家族の生活を支える家になる。
私は、過去の物語をそのまま残したいのではありません。
これまでの物語を大切にしながら、次の物語へつないでいきたい。
売主様の「これまで」と、買主様の「これから」。
その間を安心してつなぐ存在でありたい。
それが、私が不動産の仕事を続けてきた中でたどり着いた、
「安心でつなぐ住まいのバトン」
というM-andの理念です。
この「M-andの大冒険記」では、これからも実際の不動産の現場で経験してきたことを書いていきます。
うまくいったことだけではありません。
悩んだこと、困ったこと、失敗したこと。
そして最後に、無事にバトンを渡すことができた話。
そんな一つひとつの経験が、これから家を売る人、買う人、相続や住み替えで悩んでいる人に、少しでも役立てばと思っています。
売主様の「これまで」から、買主様の「これから」へ。
これからも私は、一つひとつの住まいのバトンを大切につないでいきます。