2026.09.27
第4話 私が求めていたのは、「生成」ではなく「検査」だった
AIとのやり取りを重ねるうちに、私の中に一つの気付きが生まれました。
私がAIに期待していたのは、文章を作る能力だけではなかったのです。
むしろ、私が本当に求めていたのは、決められた条件を一つずつ照合する「検査」のような働きでした。
お客様の名前は入っているか。
冒頭の挨拶はあるか。
会社名と氏名の表記は正しいか。
件名は決められた形式になっているか。
内覧への案内は入っているか。
最後は疑問形になっているか。
私はAIが、文章を完成させる前に、こうした項目へ一つずつチェックを入れていると思っていました。
しかし、実際のAIは少し違いました。
AIは毎回、与えられた情報から、その場でもっとも自然だと思われる文章を作ります。
過去に決めた文章を、そのまま取り出しているわけでもありません。
チェックリストを上から順番に確認し、すべてに丸が付いたら回答しているわけでもありません。
その都度、文章を「生成」しているのです。
だからこそ、こちらが思いつかなかった表現や、より伝わりやすい文章を提案してくれることがあります。
それは、AIの大きな長所です。
一方で、その自由さが原因となり、私が決めた表現まで勝手に変えてしまうことがあります。
私は「創造性」と「正確性」の両方を、AIに求めていました。
自由に考えてほしい。
しかし、決めたところは絶対に変えないでほしい。
考えてみれば、なかなか難しい注文です。
それでも私は言います。
「そこは、AIなんだから何とかしてください」
AIとの揉め事は、まだ続きます。
次回へ続く。