2026.09.29
第6話 ルールは知っていても、守れないことがある
購入反響メールの件名について、私は明確なルールを決めていました。
「【お問い合わせ物件名】お問い合わせについて」
今後は、この形式に統一する。
AIも、そのルールを理解していました。
ところが、次に作成したメールでは、
「【物件名】ご内覧のご案内」
という件名を提案してきました。
文章だけを見れば、おかしな件名ではありません。
むしろ一般的には、内容が分かりやすい件名です。
しかし、私が求めているのは、「一般的に良さそうな件名」ではありません。
すでに決めた、M-andとしての件名です。
私はAIに聞きました。
「なぜ、決めた件名を使わなかったのですか?」
AIの説明は、だいたい次のようなものでした。
今回のお客様が内覧を希望していたため、内容に合わせて「ご内覧のご案内」という表現を優先してしまった。
なるほど。
AIなりに、お客様へ伝わりやすい件名を考えたのでしょう。
しかし私は、頼んでいない変更をされることが一番困ります。
会社の仕事では、毎回もっとも気の利いた表現を考えることより、決めた運用を守ることが重要な場面があります。
AIは、ルールを知らなかったわけではありません。
ルールを知ったうえで、別の表現を選んでしまったのです。
このとき私は、AIに対して、思わず人間に注意するような言葉を使っていました。
「勝手に判断して変えないでください」
そしてAIは、また丁寧に答えます。と
「承知しました。今後は決められた件名を優先します」
どうやら、AIにも「余計な気を利かせる」ということがあるようです。
次回へ続く。