2026.09.22
第10話 住まいのバトンが、次の家族へ
買主様が見つかった後も、行政への確認、農地に関する手続き、専門家との連携、契約条件の調整が続きました。売主様には分からないことが多く、買主様にも不安があります。私はその間に入り、分かっていること、分からないこと、今後必要になることを一つずつ整理しました。
決して売りやすい物件ではありませんでした。それでも、調査を省略せず、難しい部分を隠さず、売主様と買主様の双方に説明を重ねたことで、無事に成約の日を迎えることができました。相続人から受け取った家の歴史や思いも、次の買主様へ引き継がれていきます。
査定とは、不動産に金額を付けるだけの仕事ではありません。特に相続不動産では、机上査定の段階で分かることよりも、現地へ行き、行政で調べ、相続人のお話を聞いて初めて分かることが数多くあります。そして調査によって見つかるのは、問題点だけではありません。その家でどのような人が暮らし、何を大切にしてきたのか。資料には載っていないストーリーも見えてきます。
だからこそ、最初に高い金額を出してくれた会社や、最も早く回答した会社という理由だけで、売却を任せる不動産会社を決めないでいただきたいのです。何がまだ分からないのかを正直に伝え、必要な調査を行い、最後までその不動産と向き合ってくれる。そんな信頼できる会社へ相談することが大切です。
私たち株式会社M-andがつなぐのは、所有権だけではありません。そこに住んでいた方の暮らし、ご家族の思い、そしてこれから始まる買主様の新しい生活です。物件の背景を受け取り、安心とともに次の方へ届ける。それが、私たちの「安心でつなぐ住まいのバトン」です。
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