2026.09.25
第2話 「前にも言いましたよね?」
ある日、私はお客様への追客メールをAIに作ってもらいました。
文章そのものは、決して悪くありません。
物件の特徴も書かれていますし、内覧への案内も入っています。
しかし、メールの最初を見て、私はすぐに違和感を覚えました。
お客様のお名前がない。
そして、
「お世話になっております、株式会社M-andの安住(ヤスズミ)です。」
という、いつもの挨拶もありません。
私はAIに伝えました。
「そもそも、メールの最初に挨拶がありません。これは致命的です」
さらに続けます。
「前にも言いましたよね?」
するとAIは、丁寧に謝ります。
「おっしゃるとおりです。今後は必ず、お客様名と冒頭の挨拶を入れます」
そこで、私はひとまず納得します。
ところが、しばらくすると、今度はメールの件名が違っています。
以前、
「反響対応メールの件名は、【お問い合わせ物件名】お問い合わせについて、に統一してください」
と決めたはずなのに、AIが作った件名は、
「物件の詳細と360度画像のご案内」
となっていました。
また私は言います。
「前にも決めましたよね?」
AIは、また丁寧に答えます。
「申し訳ありません。今後は統一した件名を使用します」
最初のうちは、私も穏やかでした。
しかし、同じようなことが何度も続くと、だんだん話が変わってきます。
「本当に覚えているんですか?」
気が付けば私は、画面の向こうにいるAIを、まるで同じミスを繰り返す部下のように問い詰めていました。
次回へ続く。