2026.10.08
第3話 さて何から始めようか
建ぺい率はオーバーしているように見える。
裁判所の資料には、増築という記載がある。
しかし、建築当時を知る人から十分な話は聞けない。
さて、何から始めようか。
こういうときは、思いついた結論に資料を合わせるのではなく、資料がそれぞれ何を示しているのかを整理します。
登記は、どの面積を記録しているのか。
建築確認では、どんな建物が計画されていたのか。
裁判所の資料は、何を根拠に現況を説明しているのか。
そして、実際の建物はどうなっているのか。
建ぺい率に使う「建築面積」と、登記や容積率で見る「床面積・延べ面積」も、分けて考えなければなりません。床面積の差だけで、建ぺい率超過の原因まで分かるわけではないのです。
数字を並べて、日付を並べて、建物の形と照らし合わせる。
私たちの調査は、家に残された手掛かりから、その歴史を解読する仕事でもあります。
そして行政の記録をたどるうちに、重要な言葉が出てきました。
「線引き前の建物」
次回へ続く。