2026.10.10
第5話 番号はあるけれど図面がない
さらに記録を追うと、当時の建築確認番号と、検査済証番号が確認できました。
建築確認は、工事前の計画について、建築基準法などへの適合を確認する手続きです。検査済証は、工事完了後の検査に合格したことを示す書類です。
「それなら、当時の図面を見れば分かるのでは?」
私も、その図面があれば、今回の謎を解く大きな手掛かりになると考えました。
ところが、50年以上前の建物です。
今回、役所では当時の申請書や図面を入手できませんでした。
番号などの記録はある。しかし、計画の細部を確かめる資料は残っていない。
「役所へ行けば、家の書類は全部そろう」
そう思いたくなりますが、古い建物では、それがかなわないことがあります。
また、当時の検査の記録があっても、その後の工事を含め、現在の建物全体が適法だと保証されるわけではありません。
得られた手掛かりは大切にする。
ただし、それだけで答えを急がない。
ここからは、残された面積の記録を、もう一度丁寧に比較していきます。
次回へ続く。