2026.10.11
第6話 その7㎡最初からあったのでは
建築確認時の面積と、現在の建物の面積を照らし合わせたとき、私は再び手を止めました。
ほぼ一致しているのです。
裁判所の資料では、登記面積との差である約7㎡を「増築」と捉えています。
しかし、建築確認時には、すでに現在に近い面積が記録されていました。
「その7㎡は、後から増えたのではなく、最初からあったのでは?」
新しい可能性が出てきました。
登記の記録に違いがあるのか。
面積の算定方法に違いがあるのか。
建築確認の計画と、完成した建物に違いがあったのか。
もっとも、面積がほぼ同じだからといって、形や構造まで同じだったとは断定できません。当初と同じ広さでも、別の部分を増減させた可能性は残ります。
裁判所の資料を軽く扱うつもりもありません。
ただ、別の公的な記録と食い違うなら、その理由を確認する必要があります。
「増築」という二文字で終わるはずだった調査が、終わらなくなりました。
建物は、まだ答えを教えてくれません。
次回へ続く。